(「普天間基地移設『問題』」の「問題点」を不勉強ながらも考えてみた)

 日米間で 国同士で 一度合意していたにも関わらず
誰もが納得しうる案も持ってないくせに ほぼ白紙に戻し
信頼なんてクソ喰らえという態度を見せながら「トラストミー」と
鳩山総理が のたまったのが印象的な 今回の普天間基地移転問題
結果的には アメリカ どころか 沖縄の住民からも 信用を失っています

 そもそもの 事の発端は 「騒音が五月蝿い」という理由から
それに 時々起こる 事故 や 米兵の不祥事 も相まって
住民が米軍に 移設を求めている
・・・・という感じなんですが
実はそこには 大きな事実が隠されています

 普天間基地になった頃は 周辺にはほとんど 人は住んでいなかった
ということです
当初の 普天間基地の周りは 木々がたくさん生い茂ったり 田畑の広がった 緑の多い土地だったのです
戦後 そこに雇用が生まれ 経済効果が発生し 人々が集まってきたのです
(米軍基地となった頃の空撮写真、 国土地理院の 国土変遷アーカイブMOK701 C7 7 を見ると
一定距離離れた所には多少の集落がありますが
住宅密集地の中に飛行場が建てられたわけではないのがわかります
5年前の空撮写真は COK20041X C3 14です)

当然のことながら そこに基地があると分かって 移り住んできたわけですから
騒音がどうのこうのという議論自体が おかしいといえば おかしいわけです
もちろん 元々は 基地のある場所の地主だった人達も存在しますが そういう人達は
強制的に土地を奪われた事もなく 現在は 米軍に土地を貸しているという状態になっていて
借地料を貰っていますので 一定の和解状態にあるとは言えます
いずれにしても 実際問題として 普天間から米軍が居なくなれば
間違いなく 経済効果が大きく失われ 雇用も大きく失われてしまいます
つまり 本当なら「移転してしまうと普天間の人達は困る」はずなんですが
何故か 「出て行け」という声が 大きく聞えてくるという不思議さ
には 日本人は 気付いておく必要があると思います

 普天間基地移設計画自体に踏み切ったのは 自民党ですが
移設を計画した時から ボタンのかけ違いが
始まっていたのではないかと思っています
個人的には この移設計画自体も 失策だったのではないかと思うのです

 自民党が 長い年月をかけて アメリカ や 住民と 話し合い
結果、辺野古への移設が 決まって 着工する直前まで来てました
実際に基地が完成すれば 普天間基地が完成した当時のように
周辺には 住民がほとんど居ない状態(居ても 納得をしている人達)になるはずです
が、 なんともう その基地の経済効果を期待して
周辺に移り住んで来ようというという人達がかなり居るらしいとの事
これでは いずれまた 普天間と同じ問題が発生するのは目に見えていますよね
普天間は疲弊し 辺野古が第二の普天間に なるわけです
そういう視点から考えれば
「騒音が五月蝿い!」という声に対しては 基地を動かすという判断よりも
住民の人のほうが 五月蝿くない土地に引越ししてもらうという 補償をしたほうが
歴史的背景から考えてみても よりベターだったのではないかと思っています

 そして その ボタンのかけ違いの状態から
さらに 状況を悪化させているのが 現政権ですね
着工直前だった計画をとりやめ それに見合う対案も出さず
対案らしきものを出したと思えば 既に廃案になったものを 再び引きずり出したり
嘉手納との統合などと非現実的な事を言ってみたりと
ジェット機が多い嘉手納 と プロペラ機が多い普天間 を統合すると
スピードも飛び方も違うものが密集してしまい危険度が高くなります)

一つの案を出すにしても ダッチロール状態の上
これまで何年もかけて計画してきたことを 白紙にし 別の所にするのならば
また何年も掛かってしまうのが当たり前なんですが
「年内に決めます」「なるべく早く決めます」「トラストミー」「五月までには・・・」
などと、聞いた瞬間 吹き出してしまうようなことを 言い続ける総理 と
民主党シーレーン問題とあわせて 非常にやばい状況を作りつつあるという事を
日本人は 気付いておく必要があると思います