(TVA)(sola) 第13話 『ソラ』

 個人的な評価では 久々に ラストを綺麗にまとめてくれた作品だと 思っています
以前 真名 と こより に 残った「悲しみだけ」 が どう癒されるか の答えをきちんと 描いていたのが 非常に 個人的な評価が高いです
若干 内容を 理解をするのが 難しい部分もあったり 幾つかの 矛盾点や まだ もやもやとしている部分が あるのかもしれませんし
私の 今の 理解の仕方で 合っているのかどうかも分かりませんが
今期のアニメとして、 最近のアニメとしても かなりの 高評価の作品でした いいアニメでした



 夜禍の命を移した剣で 蒼乃を刺せば 蒼乃は 人間に戻るわけですが
一瞬の気の迷いや 蒼乃が動いた事で 刺す事が出来ませんでした
おそらく この 気の迷いは 蒼乃が人間になった時 悲しむからでしょうね
逆に 蒼乃の方が 茉莉を攻撃しようとしますが 依人が 前に立って 抵抗します

 依人 は 自分が 居なくなれば 蒼乃は 悲しむというのは 分かっているでしょう
その上で 消えるというのは 矛盾を含む 考えではありますが
それでも 存在してはいけない 自分が 居てはダメだと信念の方が 勝っているんでしょう
蒼乃には 事実を受け入れて 人間に戻って 残りの人生を 人間として暮らして欲しいと思っているんでしょう

 蒼乃にとっては 何故 依人に 邪魔されるのか分からないでしょう
また 自分を 人間に戻すという 茉莉の想いも 理解不可能でしょう、 茉莉が 自分勝手に 生き返らせたのが悪いと思っているでしょうし
その上 人間に戻すと 言われても たまったもんじゃないですよね

 だからといって 『茉莉の 数百年という孤独』と やっと友達になった 蒼乃が 居なくなる寂しさ を考えた時に
全てにおいて 茉莉に 責任があるとも言い切れないのも 事実です
ただ 自分勝手といわれても 何も 言えない事も事実です
しかし 茉莉の「数百年の孤独」の重さも 理解する必要はありますよね

 茉莉 は 自分の命を剣に移してしまったので もう そう長くは 生きられないはずです
依人が 一旦 戻ろうといいますが 「時間が無い」ということで もう 蒼乃を 刺す事だけが 最優先事項って事ですね

 蒼乃 の 夜禍としての 治癒能力が 失われているようですが
これは 剣でちょっと 傷を付けられてしまったから その分 人間に戻りつつあるという事でしょうか

 依人に 負ぶってもらい 移動している 茉莉 が 空を見て 「巻積雲」と言ってます
これは 最初に出会った頃の 二人の 会話を思い起こさせる 会話ですね
「本物の空を 結局見せる事が出来なかった」と言う 依人に「君の目を通して見せてもらった」と言います
もちろん 実際に見たわけではないんですが 依人の説明が それだけ 心に響いていたって事ですよね
これは 空を追い続けていた 依人にだからこそ 言って意味のある 言葉です

 依人の体が崩壊を始めているようで、 これは 蒼乃の夜禍としての力が 失われ始めているからでしょう
もしかして 蒼乃 を 夜禍にした 茉莉の命が終わろうとしているから 蒼乃の夜禍としての力が失われ始めていて
その影響で 依人の体も 崩壊を始めているという事かも知れませんね
ここらへんの 具体的な 事実関係は よく分かりません

 茉莉 は 自分たちが戦っているところを 見せたくないとは言ってますが
それは もう 不可能な事でしょうし 蒼乃が人間に戻る時 依人や自分の存在も 消えてしまうわけです
そういう 場にみんな 揃っているというのが それぞれ耐え切れないと思ったんでしょうね

 過去の回想シーンです
茉莉の 数百年の孤独 の中に 入ってきたのは 蒼乃の優しさ
茉莉 に 「孤独じゃない事」という事を教えて、 さらに 「数百年の孤独」を 実感させてしまったわけですね
これがあったからこそ 茉莉も 蒼乃を生き返らせてしまったんでしょう
本当に 孤独なままだったら 茉莉も 蒼乃を生き返らせることは なかったでしょうし

 蒼乃にとっては 確かに 茉莉は 綺麗事を言っているようにしか見えないですよね
でも 蒼乃は 事実から 目をそらし そこに居てはいけない人物を作り出している
それは 正常な状態とは言いがたいわけで 正常にならなければいけない
そこで 人間として 人生の残りを 人間として 暮らしてもらうように
茉莉としては 自分の命をもって 蒼乃を人間に戻そうとしてるんでしょうね
もちろん それも 蒼乃にとっては たまったもんじゃないん でしょうけど

 茉莉 と 蒼乃 の戦いは、 蒼乃 が 茉莉を 追い込んで 最後の 一刺しを入れようとした時に
依人が 間に入って 刺されます
そのまま 依人の体は 崩壊して 紙となって 空に舞い散ってしまいます
茉莉 は 失意の中動けなくなっている 蒼乃を剣で刺し これで 蒼乃 は 人間に戻りました
昔にも 茉莉は、 蒼乃 と 依人 によって 青空の絵を描いた天井 を見せてもらっていた事があったんですね
それから ずっと 三人で 本当に 青空の下で 空を見る事を 夢見ていたんですね
この後 茉莉も 夜明けの太陽によって 消えてしまったでしょう

 繭子はというと やっぱり 箱の中で 寝ているようですね 笑)
辻堂 は なにやら 重要な事を言い出すのかと思いきや 「年々服のセンスが悪くなってるよな」と 笑)
そら 平手打ち食らうわな 笑)
繭子 の 「どうして 逃げなかったの?」という言葉に「逃げるわけ無いだろ」と応えています
これは 繭子が 夜禍になった時に 繭子から離れて行かなかったのかという事でしょうね
当然 惚れた女の前から 居なくなるわけは無いでしょ
もちろん 辻堂が 先に逝ってしまうのは 分かりきっている事ですが 生きている間は 繭子に尽くすでしょう
辻堂も 繭子も その覚悟は出来ているでしょう

 なるほど!
こより の 中からも 蒼乃の存在は 全く消えているはずです
でも 折り紙は 体で覚えたもので たとえ 蒼乃の存在が無くなっても
あの時に 蒼乃が 存在していたという 証 は、 きっちりと 残っているわけです

 紗絵 は レストランのバイトを続けているわけですが
まだ ヒゲダンディ の事を 忘れられないでいますね 笑)
別に 紗絵 の 心を弄んじゃいないだろ? 笑)、鼻鳴らしながら泣き始めるし、 こりゃダメだ 笑)

 こより は 折り紙の本を買おうと 高い所にある本を取ろうと 背伸びをして頑張っていたら
その本を 取ってあげる 女性が、 当然 蒼乃ですね
こより が 騙し舟を折って 蒼乃に 持たせるシーンを見てると もう 涙が止まらないですよ 笑)、 もう ボロボロ泣きました 笑)
蒼乃の存在が抜け落ちていたとしても 蒼乃の事が どれだけ大切な存在だったかという事が分かりますよね

 蒼乃は 懐かしがっているんですが、 蒼乃 の いまいちの反応に もっと驚くと思っていたこよりが
真名の反応の事を引き合いに 「真名さんの」と言いかけた瞬間、 蒼乃が 反射的に チョップを出そうとしてます 笑)
これは 微笑ましくていいですね 笑)

 真名はというと 以前は 依人のために 毎度 屋上に足を運び 一緒に 空を眺めたりしていました
それは やはり 体の習慣になっていて 依人が 居なくなった 今でも 空の事が 気になる様子です
忘れ物のノートを取りに 学校に来た 真名は やっぱり 空が気になり 屋上に足を運んでいます
すると そこに居たのは 蒼乃です、 転校してきたことにしてますね

 とにかく 理由は分からないけれど 空の事が 好きな 真名の中には
やはり あの時 依人がそこに居た 証 となっていますね

 朝 4時、 真名 は かなり 寝ぼけているようですが こより の 「真名さん」には 反応するんだな、 それで 目が冴えられてもなぁ 笑)
こより 真名 蒼乃 は 夜明けの空 を 撮るために 依人が よく通っていた ところに来てます
当時あった 自動販売機とは 違う 新しい 自動販売機が出来ているようですが 調子が悪いようです
って おいっ 蒼乃が 蹴りを入れるんかい!! 笑)、 蒼乃だって確かに夜の世界しか見てなかったはずなんですが
これは 蒼乃も 機械音痴という事じゃなくて 蒼乃の中に ちゃんと 茉莉の命があるって事でしょうね

 蒼乃にとって 依人が 大切だったという事は分かりますが、 だからといって 依人だけに拘らなくても 大切な人たちは居るわけで
こうやって 関わりあって 生きていく事こそが 人間だということですよね
それこそが 茉莉が蒼乃に伝えたかった事なんじゃないんでしょうか?

 最後の トマトしるこ があったカットですが
ここは 結構 判断が難しいと思うんですよね
個人的な 判断では これは きちんと 茉莉 も 依人 も みんなの心の中で 生きているよ という 一種の象徴だと思うんですよね
依人 や 茉莉 が 生きているという事は あってはならないと思うので、 依人や茉莉が 置いた物では無いと思います