(TVA)(おおきく振りかぶって) 第07話 『野球したい』

 結構 強気な事を言っておきながら 打たれてしまったショックを引きずっているのは 阿部のほうですね
廉 の 闘志が まだ切れて無いことすら 気づいていないようです
でも 織田は リードミス、 畠は癖を読まれただけなので、 とりあえず 阿部のリードなら 次のアウトは 普通に取れたようです
しかし まだ疑心暗鬼という事は 織田の時の後遺症を まだ引きずっているようです

 廉 は 自分の責任と思っているらしく ベンチに 入る事が出来ないでいます
阿部としては 廉の責任じゃないと言いたいのかもしれませんが
全てが 自分の責任と思っている 廉に対して、 つい 「廉 が 三星に未練を残している」 と言ってますが、 これは 詭弁でしょ?
それは 結局 は 自分の リードミスに 掛かって来る事ですよね

 廉は ベンチに戻ってくる事が 出来ません

 まりあ は おそらく 廉を ベンチに戻すべき人間は 阿部だとは 分かっているはずなんですが
それよりも 廉を 西浦の エースにするためには勝つことが必要という事で、 「繋ぐ必要」がありますね
次の 一番からの三人のバッターを 呼び寄せてます、 阿部も その 三人の仲に含まれますので 一旦 廉から 離れます
もしも まりあ に 策があれば それはファインプレイでしょう

 まりあ の 策とは、 叶は 球数を抑えている様なので なるべく 投球数を稼ぐ
もちろん 満塁になれば 一点の可能性は 高くなるという作戦ですね
最も 三星 が 勝つために あえて 満塁押出し同点策 に来る事も考えうる事ですが
投球数を抑えているという事を考えれば 現状としては そこを突いて行くしか無いという事でしょうね

 球を出来るだけ見るという指示を出されているバッターと、 早くアウトを取りたいという バッテリー
気持ち的には 明らかに 球を見てるほうが楽ですね
もちろん 球を見ているって事が バレれば ストレートでアウトをとりに行く事は出来ますが
ならば バッターは カット気味に 球数を稼ぐ事が出来ます

 決め球として フォークを投げてきますが これは 運良く 見送って ボール
バッテリーとしては どんどん カウントが悪くなってきます
結局 ラストボールは 明らかに 外れたのを選んで フォワボール

 叶としては 試合で投げる経験が無かった事が災いして 実践での プレッシャーに 気負い始めていますね
次のバッターは デッドボール と 制球がかなり危うくなっています
廉 は 叶が投げるのが 正常だと思い込んでいるのが また 皮肉な 感じになっています

 三星バッテリーも アウトを取りたい気持ちが先行しすぎていて 直線的なリードしか出来なくなっています
阿部 なら その気持ちを読み取るのは 簡単らしく 初球から 軽くあわせて シングルヒット の 満塁の状況を作ります
8表 西浦2−3三星 0 0 0 満塁

 展開的には かなり 美味しいシーンになってきました、 もちろん 四番の 田島です
2点、3点タイムリーを 期待できる シーンではありますが、 打率的に考えれば ここで 凡打になるパターンではあります

 叶は もっと落ちるフォークが投げられるらしく そのリミッターを外す事を 打診します
もちろん 田島にとっては 初めて見る球でしょうから 初球から フォークを狙ってきた時には 凡打
あわよくば 田島 で ゲッツーも 狙える事になります

 しかし 田島が フォークと読んだ球が 思ったより落ちて キャッチャーが 補給しそこなっているのを見て
田島 は すでに その事には 気付いていますね
空振りをしてはいますが わざと 空振りしたようにも見えます、 これは 見てますね
もちろん フォークを期待するところですが
三星バッテリー は チェンジアップ 笑)
それでも 当てる 田島 は 凄い!!! 笑)
不完全ながらも 犠打で 一点を取り同点、 タッチアップで 三塁まで来ていた ランナーを さらに ホームに突っ込ませますが
これは 流石にアウト、 タイミング的には 狙うのもアリかもしれませんが これは ちょっと無理すぎるかなぁ
まぁ 阿部は よく 三塁まで行ってましたね、 これは 好走塁
8表 西浦3−3三星 0 0 2 三塁

 花井は、 なんと ツーアウトから セーフティバント、 叶が処理の時に足を滑らせて投げられず さらに得点で逆転
凹む様子は見せていますが その後は 抑えて チェンジです、 廉のこれまでの 苦しさを思い知ったのもあるんでしょう
この程度で 揺らいではダメだと思っているんでしょうね 毅然とした態度を取っています
8裏 西浦4−3三星 0 0 0 ランナー無し

 廉 を ベンチに 連れて帰ってきたのは 阿部ではなくて 田島でした
精一杯やって打たれたのならば 誰も 攻めるものは居ない、 むしろ 励ましあうもの
それは 点を取れそうな場面で 一点しか取れなかった 田島が言うからこそ 効果があったのかもしれません

 その後 8回ウラ、 9回表は 両チーム無失点で、 あと 三つアウトを取れば ゲームセットです
9裏 西浦4−3三星 0 0 0 ランナー無し

 「打たれる」と予感していたのに 言わなかったのを 阿部は 攻めてますけど 笑)
まぁ あのシーンは アウトを取るのを 急いでなければ 阿部でも 気付く要素はあったはずなんですけどね
ここらへんは 阿部ももっと成長する必要がある部分でしょうか
でも 廉が 危険予測をして 首を触れるようになれば 阿部 に 再思考の余裕ができることも確かです
阿部はリードするだけ、 廉はその通りに投げるだけではなくて
今後 バッテリーとして お互い の信頼を もっと 気付き上げていく事も 大切でしょうね

 一転 ピンチに 陥った 三星のバッター は かなり焦っています
逆に 落ち着けた 阿部は 初球から打ってくる事を予測して 打たせて取る ピッチングをやってますね
軽く ツーアウトを取っています、 ちょっとした流れで こうも簡単に 心理的状況は 入れ替わっていくものなんですよね

 ラストバッターとなるかもしれない 織田の 打順です
左右の揺さぶり は 決して 利いてないわけじゃなかった という事が分かったので
今度は これまであまり投げてなく イメージから消えかかっていた スピードのあるボールなどを 織り交ぜて
織田の心理の裏を突く リードをやっています
そしてラストボール は 廉 の 一番の持ち球である ホップしてくる遅いボール、織田 は あえなく 三球三振
元々は 廉が自信を 全く持ってなかった ボールで 打ち取るという結果になりました
その球で勝つと言うことは 三星とは 完全に 決別する事を 意味しているという事でしょうね
終了 西浦4−3三星

 畠たちは頭を下げて 償うチャンスが欲しいと言ってきますが
それは 都合が良すぎでしょ、 それは 何度 頭下げてでも 言うべき言葉じゃないと思います

 廉 は 自分が 過去に 「エースを譲るつもりが無い」と言って 三星をああいう状況にしてしまったり
叶に エースを譲らなかった事により 叶が が エースとして 投げれなかった事などに 責任を感じてるだけなんでしょう
それよりも 西浦の方が 自分の居場所だと 吹っ切れた 今の 廉にとっては
その 「叶こそが 三星のエースだよ」とか「三星のみんなと野球がしたかった」というのも もはや 単なる 口実なのかもしれませんね
古巣だという事で 切なくなる感じはあるかもしれませんが、 それらは 自分 が 西浦のメンバーであるという確信の前では
簡単に 揺らいでしまうものだと思います

 ただ 叶 の 廉に対する思いは 一方通行で終わってしまったようです、このシーンでは ウルッと来てしまいましたね
ウルッと来た原因は まさしく 叶 が 心のしこりも無く 廉に 気持ちよくフラれ 納得出来て さわやかに 吹っ切れたからでしょう
これは 廉の ラストボールが 三星に対する 決別のボールだったというのがあるから さらに 生きてくるのかもしれませんね